流動化処理土の製造プラントの種類
流動化処理土の製造を行うプラントは施工現場の周辺の状況、打設量の大小、施工対象の構造物の性格に応じて、プラントの種類を選択することになります。
流動化処理土の運搬
プラントで混合された流動化処理土は、施工現場まで運搬され打設されます。
常設プラントから配送する場合のように、かなりの距離を運搬する場合は、生コンの運搬に用いる10t級のアジテータ車が用いられます。ただし、流動化処理土の場合は、コンクリートより軽く流動性が高いため、路面の不整箇所で外へ跳ね出すおそれがあるため、積載量は4~5m3に抑えています。
運搬が相当に長距離になる場合、特に気温の上がる夏期では、運搬中に処理土の流動性(フロー値)の低下が懸念されます。そのために使用する材料に関しての、混合後の経過時間、気温とフロー値の低下の傾向を前もって試験によって把握しておくことを心がけています。また、固化遅延剤などを使用することもあります。
流動化処理土の打設
運搬されてきた流動化処理土を現場に打設する方法は次の通りです
a)直接投入方式(直投式)
運搬されてきた流動化処理土を、必要ならば打設箇所に小運搬するか、あるいは直接、シュート、パイプ等を介して流し込む方法です。打設操作は簡便で、スランプロスも少なく、打設状況の確認も容易な方法です。
b)ポンプ圧送方式
コンクリートの打設に用いるコンクリートポンプを流用して、圧送管で処理土を送り込む方式です。圧送管の筒先を移動するだけで打設箇所を容易に移動できる利点があり、打設現場が狭く、埋設物が錯綜している場合などに適しています。ポンプの圧を高めれば200m程度の距離までは打設が可能とされています。
高密度の流動化処理土の場合は、送泥距離が増すとスランプロスが大きくなることがありますので、前もって泥水密度を調整するなどの注意が必要です。
流動化処理土を利用して不要になった地下空洞、廃坑、あるいは軟弱地盤地域に建設された建物の床下に供用後発生した空洞等を充填する場合など、複雑で入り組んだ隙間、空間を充填するためには、ポンプ圧送が有効に用いられています。
その際の充填の手順、充填の確認について我々は多くのノウハウを得ております。
流動化処理工法の、埋設・埋戻しに際しての長所
流動化処理工法の適用例
「流動化処理工法」の利用実績もお陰様で、大分、多くなってきました。その実例を沢山な写真を添えてご覧に入れたいと思いますが、残念なことにこの工法の現場は薄暗く、泥まみれの汚れた景観である場合が多く、とても絵にはなりません。よってここでは、都合良く抽象化したポンチ画で、取り敢えずご説明することをお許し下さい。