建設汚泥の利用

建設汚泥は産業廃棄物法の適用を受ける。

シールド工事で発生する建設汚泥を流動化処理土の原料土として使うときは、その内容物の性状や有害性などの把握が容易なため、例えば図1のような工程を経て品質安定化の作業がなされる。

一方、、複数の現場から収集して貯泥される建設汚泥を原料土として使うときは、その内容物の把握が難しいので、土の種類が同じ地盤から発生した建設汚泥を選別して、または土の種類毎にタンクやピットを設置して、貯泥することが求められる。 このときも図1に示すような受入れと製造工程を経て品質安定化の作業をすることが必要になる。

複数の現場から集められる建設汚泥は、目視で土の性状を把握するのが難しいので、原料土の物理試験を実施したり土の土性に係わる情報を入手することは非常に重要な工程になる。 この工程を怠ると、配合の適用性が曖昧になり、また時には失われるので、固まらない流動化処理土や大量のブリージング水が浮上くような粗悪な品質に至ることになる。

また、物理的性質の不明な建設汚泥を貯泥して、これを原料土として流動化処理土として製造しても「流動化処理土利用技術マニュアル」に記載された『3.4 要求品質の設定』の条件に適うか否かは保証の限りではないことに留意する必要がある。
建設汚泥は「『国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成12 年法律第100 号』により公共工事での調達を推進するよう努める」記述がある(以降の「リサイクル指針」の説明参照)。

建設汚泥を再生処理した建設汚泥処理物については、あらかじめ具体的な用途,再生利用先が確保されていなければ、結局は不要物として処分される可能性が高いことから「建設汚泥処理物の廃棄物該当性の判断指針について」(平成17年7月25日,環廃産(050725002))に,一から五で構成される廃棄物か否か、の判断基準が示されている。 文中には、流動化処理土が建設汚泥処理物の一例として、また、流動化処理工法が建設汚泥の再利用の方法の一例として、紹介されている。

判断基準の「一の『物の性状』」では、冒頭「当該建設汚泥処理物が再生利用の用途に要求される品質を満たし、かつ飛散・流出、悪臭の発生などの生活環境の保全上の障害が生ずるおそれのないものであること、当該建設汚泥処理物がこの基準を満たさない場合には、通常このことのみをもって廃棄物に該当するものと解して差し支えない」と規定されている。 また、建設汚泥を原料土とする流動化処理土にあっては「用途に要求される品質を満たす」ことが必須となっていることに留意する。 要求される品質としては、「流動化処理土利用技術本マニュアル」の「3.4 要求品質の設定」と「4.7 施工(品質)管理」に示される技術基準があげられる。

また、国土交通省の直轄工事で建設汚泥から流動化処理土を製造し使用する際、「建設汚泥再生利用技術マニュアル」の一部に説明が述べられている。 このなかで「(建設汚泥の)排出側は,処理方法,技術基準等を記した『利用計画書』を作成して、排出側工事と利用者側工事の双方の発注者の確認を受ける」旨の記載がある。 マニュアルには「建設汚泥を原料土とする流動化処理土は、受け入れる発注者が技術基準などを踏まえて適切に製造されたものであることをあらかじめ確認している」ことが記載されている。