材料分離抵抗性 

流動化処理土の材料分離抵抗性は、打設後に水が表面に浮上がるブリージング水の浮上がりと、付随して発生する砂礫の沈降に関連する。 ブリージング水が大量に浮上がるとセメント分が水と共に溶出し、表面近くの強度が低下することがある。 その結果、乾燥後に表面に亀甲状のひび割れが発生することがある。 このようなときは、同時に流動化処理土中の砂礫が下方に沈降しているので、下部の密度が大きくなり、強度が増加する。 このため全体として均等な強度分布が失われるようになる(図1)。

材料分離抵抗性は、ブリージング水の量を測定することで判断する。 材料分離抵抗性は、泥土及び流動化処理土の粘性に関係し、粘性が不足するとブリージングと沈降がおこる。 粘性を向上させには含水量を減らすか、細粒分を多くする。

ブリージング率1%程度までであれば(写真1及び2)、砂礫の沈降が抑制される粘性状態にあることが実験により確認されている。
ブリージング率1%程度の流動化処理土でも表面にひび割れが発生することがある(写真3)。 これは、表面が気中に露出し表面の乾燥が進む冬場に発生することが多い。

ブリージング水の発生が少なければ、ひび割れは表面の乾燥によるひび割れと判断できる。

コンクリートのように養生すると、この表面に現れる乾燥ひび割れは抑制できる。例えば、覆工板があると表面の乾燥が緩和されるのでひび割れの発生は抑制される(写真4)。 ただし、流動化処理土の表面を養生することは、せん断応力が加わるような場所でないなら、通常、おこなわない。

なお、ブリージング率1%以下の流動化処理土の表面にひび割れが発生しても、表面の固化強度が所要の値であれば、そして埋戻しの用途が圧縮荷重の条件下であれば、性能上の問題はないと工学的に判断される。