製造方法と品質管理

『製造方法』は、連続式とバッチ式の2方式がある。連続式の特徴は、土と水(と固化材)を連続して供給するので製造能力と効率がよくなる。 反面、原料土の土性のバラツキにより品質もバラツク傾向がある。

バッチ式の特徴は、土と水(と固化材)をバッチ毎に供給するので、土の性質に応じて配合の変更が容易になる。発生土を使う流動化処理土の製造方法は、このためバッチ式が主流となっている。 バッチ式の特徴と利点を表1に、製造の流れを右下の図にまとめた。
図に示すように製造方法は、土と水を加えて解泥して泥土を製造する工程と固化材(及び砂質系の土)を加えて混練する工程に分かれる。 このうち解泥作業が最も労力を必要とするので、大量に流動化処理土を製造するときは、例えば、予め水と土を体積計量し解泥槽で泥土を製造(写真1)し、貯泥タンクを設けて貯蔵しておく。

『品質管理(写真2)』は、泥土と流動化処理土についておこなう(「流動化処理土利用技術マニュアル−表-4.5 流動化処理土の標準的な品質管理方法」参照)。

なお、前述したように異なる種類の土が混ざると配合の適用性が失われるので、土の受け入れ時に仕分けまたは選別をしておくことが品質管理の前提条件となっている。

図2に機構の会員が品質管理を実施したときの強度の結果を示す。28日養生の目標強度は400kN/m2で、結果はほぼ同程度の値になっている。 分散の度合いは、目標強度に対して±200kN/m2の範囲(変動係数20%程度)に収まった。
品質(強度と材料分離抵抗性と流動性など)を不安定化させる要因は、主として原料土の含水量と粒度の変動にある。 このため製造段階の品質管理として密度測定に加えて粘度(粘性)測定を併用すると土の含水量や粒度の変動が一定程度把握できるので効果があがる。

粘度(粘性)測定はフロー試験(写真3)を使う。製造現場での目標とするフロー値を決めて、泥土の品質管理では目標値に対して、例えば、±20mm程度の範囲になるよう調整管理する。

この粘度管理は、固化材を加えた流動化処理土にも適用できて、例えば、図3に示すようにブリージング率とフロー値には相関関係があり、関東地方の沖積粘土(細粒分含有率Fc=50%以下)の原料土を例にとると、製造した流動化処理土のフロー値が350mm以下であればブリージング率が1%程度以下になることが分かる。 そこで製造された流動化処理土についてフロー値を測定し、結果を製造工程にフィードバックすることブリージング率の品質を調整管理することができる。